第208話 頭がいいとは

文字数 767文字

 頭がいい(人)とは、どんな人のことだろう。これといった決まりや定義はない。でも、日常の中で「彼は頭がいいから東大に入った」とか「彼女は天才的なひらめきがある」などと言う。
 会社の人事採用の担当者の「頭の良さ」の定義が以下のとおり。
① 論理力 ②解釈力 ③表現力 ④発想力 を重視するとあった。
また、様々な学者の意見としては、①知的好奇心が旺盛 ②論理的な思考 ③課題に対して粘り強い ④柔らかい思考 ⑤生きるために必要な力を備えている 等との意見だ。



 しかし、自分はそうは思わない。もっと単純ではっきりしていると思う。それは「記憶力」だ。なぜなら、国家資格難易度ランキングというものがあり、1位、司法試験 2位、医師 3位、公認会計士 4位、司法書士 5位、税理士 6位、弁理士と続く。また、試験難易度では、1位、国家公務員総合職 2位、裁判所事務官 3位、国際公務員などと続く。




 これらの資格や試験に合格のために共通して必要なものは、まさに「記憶力」なのだ。つべこべ言っても始まらない。膨大な基本になる法律や知識を記憶することから始まる。それらを頭の中に詰め込む。詰め込めない人はここで脱落。そして、先ずはその資格や試験を通過して初めて、論理力や表現力、発想力が生きてくるのだ。
 残念ながら、これは持って生まれた才能で、努力をして身につけることは甚だ難しい。その本当のところを公にしてしまうと、人間の努力の素晴らしさを阻止してしまうことになりかねないので、黙して言わない。それが頭がいいということなのだ。
 藤井聡太や棋士たちは、過去の将棋の棋譜をほとんど記憶している。先ずは、それができなくては棋士にさえなることができない。それからの勝負なのだ。




 しかし、頭がいいことと、人の幸せには因果関係があまりない。神様は偉いなあと思う。



 
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