第512話 Jアラート

文字数 529文字

 いつもの朝ドラの時間帯に、突然にJアラートがものものしくテレビに流された。何事が起こったのかとびっくりした。全てのチャンネルに同時配信されたようだ。急に家の中か地下へ逃げろといわれて、それにすぐに対応する人がいるのだろうか。少し疑問を感じながら、推移を見守った。どうやら今回のミサイルは、日本上空を5年ぶりに通過するものだったからのようだった。日本のお役所仕事は、いつも段取りが悪いように思う。それならそれで、半年や一年程度の感覚で、その告知(システム)を知らせないのかと少し腹が立った。


    武田尾にて

 身に危険のある出来事は、突然にやってくることをあの阪神大震災で経験した。その時、人間は簡単に対応できないことも分かった。身を任せるしかないのだ。アラートが発せられたからといって、どうしようもないこともあるのだ。ただ混乱をあおるだけのことになるかもしれない。このあたり、全ての場面においての「責任回避」の風潮が現われているような気がしてならない。一応、お知らせしましたよという責任逃れだ。
 今、ウクライナではミサイルの着弾が当たり前のようにニュースなっている。なのに、我が国では、何の前触れもなく突然の<Jアラートなるミサイル>が飛んできた朝だった。



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