第４６６話　池田の町

　雨も上がり、気温も高くない。こんな時はやはり歩きたくなる。ならばと、川西の駅前から池田へ向けて歩いた。この道を何度歩いたことだろう。気持ちのいいウオークができるし、往復歩けば、けっこうしっかり目で、からだも気持ちよく疲れる。
　それと、何か池田の町には魅力を感じるのだ。何故だろうと歩きながら考えた。北摂の古い町であり、城下町でもあった。小高いところに復元されたであろうミニのお城もある。また、古い商店街がいまだにあり、池田駅前まで続いている。その商店街の空き店には若い新しい力が育ちつつある。昨日も新しい店が二軒オープンしていた。駅前のビルもリニューアルが進んでいる。行くたびに何かの新しい発見があって楽しいのだ。昼のランチは何を食べよう、どこにしようと考えるのも大きな楽しみなのだ。



　この楽しさはいったい何なんだろう。ふと思った。子どものころの、夏祭り時のあの夜店の楽しみがここにはあるのだ。ワクワク感、新しい発見、心の落ち着く、よく知った町並み、そんな諸々が楽しみを与えてくれていたのだ。