第34話 二人の才能あふれる若者
文字数 500文字
二人の才能あふれる若者が登場している。一人は、昨日あのマー君(田中将大)の自信を持って投げた内角低めの球を、ものの見事にライトにホームランを打った佐藤輝明だ。田中は多くを語らなかったが、おそらく大きな衝撃を受けたように見えた。素人の感想だけれど、あの左バッターの内に鋭く食い込むスライダーは、マー君の伝家の宝刀なのだ。それをあのように完璧にとらえることじたい考えられなかったと思う。それほどの衝撃だったと同時に、佐藤の非凡なる才能に驚いたのではないだろうか。
もう一人は、先日の棋聖戦第一局、渡辺名人に絶妙の8筋に放った歩で勝利した藤井聡太だ。名人は大長考したにもかかわらず、その歩への対応を誤ってしまい大敗戦を喫した。戦前から名人は、棋聖位の奪還をめざすべく準備した作戦がもろくも打ち崩されてしまったのだ。彼にとって、この衝撃は甚大だと思う。渡辺明名人は、前棋聖位だけではなく、名人と王将の二冠であり、37歳のあぶらの乗り切った魔王といわれる絶対王者なのだ。
この二人に共通していることは、時の王者を振り切って打ち破る才能の持ち主だということだ。世代が大きく変わる予兆を告げているのかもしれない。
もう一人は、先日の棋聖戦第一局、渡辺名人に絶妙の8筋に放った歩で勝利した藤井聡太だ。名人は大長考したにもかかわらず、その歩への対応を誤ってしまい大敗戦を喫した。戦前から名人は、棋聖位の奪還をめざすべく準備した作戦がもろくも打ち崩されてしまったのだ。彼にとって、この衝撃は甚大だと思う。渡辺明名人は、前棋聖位だけではなく、名人と王将の二冠であり、37歳のあぶらの乗り切った魔王といわれる絶対王者なのだ。
この二人に共通していることは、時の王者を振り切って打ち破る才能の持ち主だということだ。世代が大きく変わる予兆を告げているのかもしれない。