第２４７話　痩せねば

　「睡眠を取らなければならない」に引き続いて、「痩せねばならない」という自分の課題がある。これも難物だ。原因は食べる、呑むのが楽しみという欲に負けてしまっているからだ。
　社会的な「ねばならない」の拘束から解放されていることもある。もう人様にかっこよく見せたいという気持ちもない。食べるのが唯一の楽しみという何とも寂しい状況にあるのも確かなことだ。夫婦揃って同じ嗜好なのが災いなのか。嫁はまだパート勤務を続けているので、見た目には目立たない。
　ＢＭＩという肥満率は、男性のほうが女性よりずっと高いらしい。人目を気にしているのはやはり女性のほうが上なのだ。但し、７０代以上は、男女ともほぼ互角で、それでも男性のほうが少し上位だ。あまり安心の材料にはなっていない。




　肥えすぎがからだに良くないことは改めて言うことではないけれど、自分の危険ラインの自覚はある。からだが重いという感覚や、運動やウオークに支障が出てくるのだ。危険が近づくと、いそいそと体重計を引っ張り出し、その数値に一喜一憂する自分がいる。
　商学部出身の自分は、貸借対照表というバランスシートをよく理解している。エネルギーの供給に対し、消費が全く追いついていないので、結果として肥満という答えになっているだけなのだ。簡単なことなのだが、さてさて。