第561話 一喜一憂

文字数 759文字

 一喜一憂しながら二ヶ月が経った。それは自分の目の前にある皮膚炎のことだ。今のところ、名医といわれる医師にかかっているが、完治までの道のりは長いと実感している。その間、いろんな人の話、医師の話、ネットでの体験談などを必死で聞きまわった二ヶ月だったような気がする。家内からの同情も真剣なものに変わってきている。
 そんな時に一つの出会いがあった。いつものグランドゴルフに認知症になったご主人を付き添う奥さんがいる。ご主人がゴルフをしている時の、一時間ほどの買い物がストレス解消になっているといつも言っておられる。たまたま昨日はその後主人と二人で回ることになった。プレーが終了する10分前ぐらいに帰ってこられ、ご主人と僕のプレーを心配そうに遠くから眺めておられた。
 その奥さんは薬剤師なのだ。プレー後、思い切って皮膚炎のことを聞いてみた。皮膚炎のことは自分では理解していたつもりだったが、<頭で聞く理解と本当の理解>とには大きな隔たりがあった事が分かった。自分はそれで多くの失敗をしてきた。奥さんとの話の中で、ご主人も同じ皮膚炎の経験者だったのだ。
 皮膚炎を治す秘訣は、掻かないことにあるとアドバイスをもらった。掻くからいつまで経っても治らない。悪循環を繰り返すのだ。だから、からだの保湿と、塗り薬をたっぷり塗ることが回復への地下道だという。確かに、今までは塗り薬はべたつくのであまり塗りたくはないのだ。要は中途半端にやっていたのだ。昨晩からそのアドバイスを活かしたいと思っている。奥さんの推奨する塗り薬は、帰って調べてみると医者からもらっている薬と同じであった。要はその使い方が問題なのだと思う。
 この自分の経験が誰かのお役に立つようなら心から嬉しいと思う。完治した暁にはまた報告をしたいと思っている。


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