第62話 人生の主人公

文字数 468文字

 トイレに吊ってある週替わり標語は、なかなか含蓄のある言葉ばかりで日々考えさせられることが多い。今日の言葉「人生の主人公は自分」は、この年なってよくわかるようになってきた。
 いい意味での自分中心の考え方は、ともすると誤解を招きそうだけれど世の中をうまく渡っていくにはこれが正解かもしれない。自分中心の考え方はだめですよと、学校や他人からも言われたことがよくある。しかし、それは社会生活の中では秩序を保つために重要かもしれない。しかし、自分らしく生きるためには邪魔な言葉になってしまう。個性を殺されてしまう危険性があるのだ。いまの世の中、個性豊かな人が世間的にも大いに認められていることは周知のことだ。
 トットちゃんにしても、藤井聡太、佐藤輝明、大谷翔平、矢野顕子にしても多くの個性豊かな人たちを見ればわかる。どちらかというと、自分たちが受けた戦後教育は、個性を殺すような方向性だったような気がする。個性を最も重視するアメリカが押しつけたにしては、いささか不思議なことだ。
 今の若い人たちが、様々な個性を発揮しているのが少しうらやましい。



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