第157話 難しい季節

文字数 572文字

 このところ、気温の変化が大きくなっている。朝方は冷え込み、徐々に気温が上昇し、日によって昼が夏日という日もある。そして夕方には急に温度が下がりはじめる。特に、昼間の日の当たっているところと日陰の温度差はかなりあるだろうと思う。真夏には日陰に避難していた自分が、今度は日向に向かわなければならなくなるだろう。
 それに合わせて服装をまめに変えねばならず、外出時、念のためにと持ち出した薄着が邪魔になり時もある。夜は夜で夜着や寝具も温度差に合わせて変えねばならない。しっかり着込むと、まだまだ汗をびっしょりとかく。ほんとに難しい季節なのだ。来週からはかなり温度が下がると、天気予報では衣替えの準備をすすめている。爽やかな秋は短く、あっという間に冬が来るのだろう。



 かてて加えて、最近特に感じることがある。それは老化に合わせるように、環境変化に対する自分の感度が鈍くなっているのだ。ホメオスタシスという言葉を使うのだが、人としての恒常性が保てなくなってきているのだ。特に体温調節に関しては、難しい理屈はともかくとして、かなり老化現象が身をもって感じられるのだ。からだの各部分の老化はもちろんあるけれど、環境変化(季節、気温、湿度、急な変調など)についていけなくなっている。簡単にいうと、この恒常性が保てなくなると、徐々に死に近づいているというわけだ。



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み