第３２３話　ヤクザの世界

　今回のロシアによるウクライナ侵攻は、まるでヤクザの世界の抗争と何が違うのだろうかと思わせてくれる。大国ロシアのやっていることは、ヤクザ映画に見る「シマ」の争いと何らかわらないような気がするのだ。支配地域を暴力で強引に分捕っていく。勢力範囲の拡大のためにはどんな方法でも使う。急襲、略奪、嘘、脅し、スパイ、虐殺、大量破壊、大量殺戮、事故正当、何でもありなのだ。
　まだヤクザのほうが一般大衆には手を出さないだけまだましかもしれない。一見平和に見えるこの世界も、一皮めくればこのようなヤクザの世界と変わらない世界が潜んでいることを、世界に見せつけた。



　これからの我が国、日本の舵取りもどんどん難しくなっていくだろう。もちろんアメリカとの緊密度を高めることはいうまでもないけれど、どうしてもそこには埋められない距離の問題がある。
自国は自国で守るという気概も高めなければならないだろう。言葉としては綺麗だが、実際のところは国民一人ひとりが命を投げ出すことと変わりはないのだ。ウクライナを守ろうとする一般の人の声は、それを如実に伝えているようだ。