第633話 歌会始

文字数 359文字

 歌会始をTVではじめて見た。なんとも古式豊かな儀式、行事なのだとの印象を抱いた。独特の節まわし、復唱とこんな形で何百年も行なわれてきた天皇家の行事なのだ。



 以前に本を読ませてもらった選者の永田和宏さんも参列していた。奥さんであった河野裕子さんとの情愛を詠んだお互いの句に正直びっくりしたし、心引かれた。狂おしいまでの恋愛模様を句によってしか伝えられないもどかしさがひしひしと伝わってきた。
 今年のお題は「和」だった。
永田さんの今年の句
 ひと滴(しづく)の檸檬に紅茶は色を変えてはるかなり中和滴定曲線



17才の神田日陽里さんの句
 「それいいね」付和雷同の私でもこの恋だけは自己主張する



天皇陛下の句
 をちこちの旅路に会へる人びとの笑顔を見れば心和みぬ
皇后陛下の句
 広島をはじめて訪ひて平和への深き念(おも)ひを吾子は綴れり
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