第461話 クルーズ船

文字数 536文字

 阿川弘之は旅行通として知られていた。もちろん、取材や講演を兼ねてのものが大半であるようだ。到底自費でいったとは思えないクルーズ旅の価格に驚かされる。遠藤周作、北杜夫、娘の佐和子との道中での出来事やかけあいは、なかなか楽しそうな旅を彷彿とさせてくれる。誰しもがこういう旅をしたいとは思うけれど、なかなか経済的には許される人は少ないだろう。


    布引ハーブ園にて

 ただ、知っておかなければならないことがある。クルーズ船での旅は、先ずはお金がものを言うたびであるということだ。例えば、日本船である飛鳥Ⅱの世界一周104日間は、490万~2580万(一人)の価格差があるのだ。この差の意味をしっかりと認識する必要があるのだ。こういう船に乗って、お金の差によって卑屈になることほど馬鹿らしいことはない。手軽なプランもある。プリンセスクルーズ北日本と韓国9日間は、245.000円~916.000円だ。これにしても、この差の意味するところは全く同じことが言えるのだ。世界には、このようなクルーズ船の最高クラスで年中旅をする人もいるらしい。
 何事にもピンからキリまであることを知っただけのことではあるが。たかだか舞鶴、小樽間のフェリーでさえ同じようなことが言える。船旅は怖いのです。



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