第378話 逸翁美術館

文字数 377文字

 「蕪村展」に行ってきた。池田の逸翁美術館では、所蔵のものを中心にミニ展覧会がたびたび行なわれている。小林一三の遺産だ。
 松尾芭蕉の奥の細道を訪ねて、蕪村が歩いたのだろう。俳画と俳句が混ざり合う中に、蕪村が存在するのだろう。芭蕉の弟子が曾良であり、蕪村の弟子が呉春なのだ。この名を冠した池田の酒は旨い。どういう経緯で呉春という酒の名になったのだろう。一度調べてみよう。



 小林一三は、阪急の創始者だ。電鉄沿線を開発するために住宅地を作り、宝塚に歌劇団を創設した。なかなか出来ることではない。今でも、阪急宝塚線には、その名残があちこちに見受けられる。この沿線に長く住んでいると、他の沿線の電車に乗ると、何か違う匂いがする。
 もうこういう人が現れないだろうことは寂しいことだ。ソフトバンクや楽天と違った味があると感じるのは、自分が年老いたせいなのかもしれない。



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