第548話 夏目漱石

文字数 432文字

 伊集院静の「ミチクサ先生」を読了した。楽しい小説だった。漱石と子規、明治という時代、漱石のもとに集う様々な人々、小説というものの出現、小説と新聞、「我輩は猫である」に始まる多くの作品群、時系列にワクワクしながら漱石の人生を垣間見ることができた。それにしても49歳というあまりにも短い人生で生涯を終えるのは、本人にとっては悔しいことだっただろうと思う。



 作家とは、何とワクワクする話を、自由自在に創り出すものだろうと驚く。氏の掌の上で生み出された漱石の人生は、なんと煌びやかで、充実した、羨ましく感じられるものだろう。
 馬車馬のように働くのに、なぜもあのようにお金に苦しんだのだろう。本名としての夏目金之助は、お金に苦労しないという思いで命名さられたのに、何と皮肉なことだろう。子規との無二の親友という関係が、方や俳句として、もう一つは小説とうジャンルを生み出したことに驚嘆する。


 漱石の住んだ家(借家)、後に鴎外が住んだ(明治村に移築されたものを見たことがある)
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