第266話 対局時間

文字数 451文字

  将棋の対局時間は長い。昨日の王将戦などは、二日間の両者合計が16時間になる。その間、暇と将棋好きの自分は少なくとも、10時間はテレビの前で釘付けになっている。そんなことを繰り返していて、やっと釘付け時間の活用法を考え、思いついたのだ。




 一手に消費する時間は約三秒。ということは、昨日は135手だったから、約7分になる。ほとんどが両者の思考時間に、何もしないで付き合っていることになる。こんな馬鹿らしいことをやっていたのだ。解説人の話を聞くのも、まあ、それなりに面白いのだが。それにしても、あまりにその時間がもったいな過ぎる。
 そこで考えた。釘付け時間の活用方法だ。すぐに思いついたのが懸案のお絵描き時間に当てようとおもったのだ。7分以外は、実際のところ将棋は進行していないのだ。他にも色々と思いついた。「なけれなならない」「こうあるべき」に縛られていたのだ。
 お絵描きの時間が急拡大した。少なくとも7時間ぐらいは充分取れそうだ。
 こんな簡単なこと、気がつくのにも、なんと長い時間を消費したのだろう。



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