第416話 勝負の一手

文字数 565文字

 第63期王位戦が始まった。豊島は無冠となって初めてのタイトル挑戦だけに、この一局に賭ける意気込みが充分すぎるほど伺える対戦となった。それは45手目の2四桂打ちに端的に現われた。狙っていた作戦通りの展開になったのだと思う。ある意味、ばくち的な一手だったが、これを終局まで活かしきっての勝利となった。
 さすがにこの一手に藤井も苦慮対応した。ほかの棋士では早々と投了する展開を122手まで辛抱し続けたが、この一手の打撃が大きすぎたようだ。これで前期と同様第一局は豊島が勝利した。豊島が藤井の牙城を崩せるかどうかは次の第二局にかかっている。


   北海道の思い出

 珍しく、名人渡辺がabema の解説に登場した。軽妙なずばりと言うトークでとても見ごたえがあった。やはり解説で、見る将としては将棋の楽しさが倍加する。同じく解説者として登場した北村桂香女流は、先日藤井に叡王戦で挑戦者になった出口若武の嫁さんだった。棋界もなかなか華やかな時代になった。
 あの里美香奈女流四冠の棋士挑戦が決まった。これも見る将としては見逃せない、楽しみな対局になるだろう。abemaが中継するだろうことを期待しているし、これを受ける四段の棋士は大変なプレッシャーになるだろう。負けてはいけない将棋は辛いのだ。


   「北のカナリア」の撮影地で昆布を収穫する人たち

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