第316話 赤玉ポートワイン

文字数 571文字

 正露丸は、元来は征露丸だったことを知った。日露戦争のおり、出征兵士に脚気の薬として持たせたらしい。それが胃腸にも、腹下しにも効いたといことらしい。面白い話だ。ロシアの話が日々のニュースになる今、<制露>とはその時の日本人の気持ちが良く理解できる。
 そんな話が「琥珀の夢」にちりばめられている。ちょうど今、赤玉ポートワインが世に生まれ出るところだ。鳥井信次郎の商売への気魄が伝わってきて楽しい。自分はすぐに感化されやすいたちで、さっそく赤玉ポートワインのお徳用をアマゾンに発注してしまった。昔から甘口で飲みやすく、ジュースを飲んでいる感覚で美味しかった。しかし、酒のうんちくを語るようになってから、甘い酒なんてと少し遠ざかっていたが、どこのスーパーにも並んでおり、たまに買う手軽なワインなのだ。ロックでよし、炭酸割りもうまいのだ。



 サントリーの山崎の工場には、二回ほど試飲見学に行ったことがある。その時には知らなかった会社の成り立ちや、鳥井さんの大阪人としての出世物語が凄く楽しく進んでいる。そのおり、あのイギリスで飲んだスコッチの名品マッカランが、今はサントリーが独占販売していることを知った。いいものを鳥井さんは知っていたのだ。中の小さなバーで、どんな高い酒でも、ワンショット500円で飲める。響もOK。17年物のマッカランは、絶品だぜ!



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