第98話 六人の孫

文字数 501文字

 自分には六人の孫がいる。息子二人は、ほんとうに親孝行だ。これは全面的に母親の努力のたまものだろうと思っている。今ではこの孫の数は多いほうかもしれない。みんな元気で嬉しい限りだが、爺としては正月のお年玉を捻出するのには自分なりの努力がいる。
 昔のテレビドラマに「七人の孫」という番組があったことを思い出す。脚本が向田邦子、演出が久世光彦だった。おじいちゃん役を務めていたのは、あの森繁久彌だった。軽妙で頑固、ちょっと助べえなじじいの姿がかっこよかった。孫たちを演じたうちで最高齢は高橋幸治で、86歳存命中、一番若いのは石田あゆみ73歳、あのブルーライトヨコハマで一世を風靡した。朝ドラの「テルテル家族」は彼女の家族がモデルだ。このドラマには石坂浩二が出ていたし、昨年亡くなった樹木希林が悠木千帆という芸名でお手伝いさん役をやっていた。彼女が世間に知られるようなったのはこのドラマのおかげだ。
 わが六人の孫たちはこれからどういう人生を送っていくのだろうか。心配でもありながら、無事に実りある人生を歩んでくれることを願うばかりだ。一つの希望としては、一番上の孫娘の結婚式には参列したいとは思っているのだが。


ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み