第388話 おもろい本②

文字数 426文字

 借りてきた本の二冊目がまた面白かった。みうらじゅんの「自分さがしの旅」、ハチャメチャにおもろかったので、丸一日で読んでしまった。次々と読みたくなって止まらない。先が知りたい。面白い本に共通の、そんな本だった。
 みうらじゅんの人となりは、若ものに人気のある助べえなおっさんというイメージ。それがそのまま本になっていた。若者が誰しも通る将来への夢とSEXへの道を、なんのてらいもなく、心のままに流されていく自分を描いた一冊だ。自叙伝的なものだろう。これほど単純明快に書けることも羨ましく感じてしまう。



 主題である、人間のSEXに下品も高貴もない。だから俺は馬鹿正直にさらけ出すんだ。それの何が悪い!それをみうらじゅんは言いたいのかも知れない。作家や芸術家は、人間のある意味「はだかの自分」を描き出す。それが心の裸もあれば、肉体の裸もある。表現方法は様々だ。その中で、一番下世話だと思われる部分を描き出すのが彼の真骨頂なのだろうと思う。


   若葉映える季節

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み