第375話 読ませてくれる本

文字数 485文字

 「ナラタージュ」を読了した。久しぶりの恋愛小説、それも大学生と高校教師との物語だ。前回の、図書館での借り換えに「信兵衛の読書手帖」のおすすめ本を四冊選んだうちの一冊だ。
 最近は読むのに努力が要る本は苦手になってきた。というのは、読書に必要な体力に限界があるからだ。限界とは、集中力と睡魔と目の許容量だ。目の許容量は、減少一途で約3時間を越えると、徐々にかすんでくる。だから、TVに使いすぎると、読書のための残量はない。難儀なことだが、老化には逆らうことができないのだ。だから、興味をそそられる本か、本の力で読ませてくれる本に限られてしまう。そういう意味で、星印のたくさん並ぶ本を選択するほうが、自分にとっては賢い選択になる。


   ウオークで見つけた風景

 「ナラタージュ」は、本の帯にあるとおり<今年度もっとも情熱的な恋愛小説>という殺し文句に誘われた。最年少で野間文芸新人賞を受賞した若手実力派は、何とか老年にも最後まで読ませる力を発揮してくれた。
 残念ながら、もうこういう情熱的な世界には逆戻りが出来ないのだろうか。


   ウオークで見つけた風景(何年も残るゴミ屋敷)

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