第39話 餓鬼地獄

文字数 369文字

自分はどこまで欲が深いのかと思う。もう75歳だというのに、日々何かで時間を潰さないと気がすまない、落ち着かない。年寄りらしく、一日ボーっとしていられないのだ。貧乏性というのか、何でもやりたがりの癖はいまだに治らない。
 この季節は、日々の朝ウオークに始まり、月水金の午前中はグランドゴルフ、毎週の土曜日は将棋、隔週の木と金は水彩と俳句・俳画で公民館に通っている。家でも、約五年続いている日記代りの「今日のエッセイ」も書いているし、NHKの添削講座とエッセイの公募にも挑戦している。空いた時間には、家内と近場へのウオークや食べ歩きもする。コロナ禍が明ければ、生きたいところが満載だ。
それでいて今の自分に満足しているかといったら、そうでもないのだ。まだ何だかやり残しているような気がしているのだ。まだまだ餓鬼地獄から抜け出せそうもない。
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