第481話 藤川球児の解説

文字数 545文字

 阪神・巨人戦を久しぶりに藤川球児の解説で観た。ゲームは、抑えのケラーが打たれ近本の巧打、功走塁をつぶしてしまった。このケラーというピッチャー、球速のわりに速さが感じられない。藤川はマウンド上での落ち着きの無さを指摘していた。ユニークな見方だ。それにしても阪神・巨人戦がポストシーズン参加への3位争いとは情けない。


   宝塚の風景

 前にも書いたが、藤川の解説は内容があり、事前の勉強が行き届いているのに感心する。球団や選手の現況をきっちりと調べていることが随所にうかがえる。特に、ピッチャーとバッターの駆け引きや探りあいの心理面での洞察力に、これがプロの解説と思わせてくれる。彼は勉強家なのだろう。それが当たり前のことなのだが、現役時代の名前だけでいつも決まりきった解説人のなんと多いことか。現役を退いたら、解説者という新人なのだから独自の解説やトークを勉強してほしいと思うのだが、そう思える人のほとんどいない。テレビ局にも原因があるような気もする。特に阪神のOBにその傾向が強いのはどうしたことだろう。あの野村の解説をいまだにもう一度聞いてみたい気がする。九分割のノムラスコープはいまだに健在だ。藤川の解説に<確率>という言葉が目立った。ノムさんの教えを彼はきっちりと受け継いでいるのだ。



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