第297話 正義

文字数 516文字

 このところのロシアによるウクライナ侵攻を見ていて感じることがある。それは、大国のエゴということだ。ロシアという大国が、兄弟ともいえるウクライナに大国のエゴまるだしで侵略戦争を仕掛けた。理屈も何もない、プーチン流の正義を振りかざしただけの戦争だ。結果は、ウクライナの予想外の抵抗に合い、世界を敵に回してしまった。国内からの反発も急拡大している。どういう結末が待っているのだろう。狂気のボタンかヒットラーのような最後になるのか、誰にもわからない。
 大国中国は何も言わない。大言壮語の習は、黙って状況を見ている。失言はプーチンの二の舞いになることを自覚している。自由主義のリーダーのアメリカ、バイデン大統領は正義の御旗を振りかざし、世界のリーダー復権へのチャンス到来とほくそ笑んでいる。

 いったい正義とは何なんだろう。世の中には絶対に正しいことはない。時代、状況、立場によって正義は変化する。全世界が認める正義はない。世界の国々にはそれぞれの正義がある。かって我が国日本も、正義の御旗を振りかざして大きな失敗を犯した。時代が変わっても、人間はいつまでも失敗を繰り返す、愚かで、滑稽で、偉大な生き物なのだと思う。


  同志社大学アーモスト館

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