第459話 「奪取」と「ひまわり」

文字数 597文字

 神保裕一の大作「奪取、上下」を読了した。あまりのぶ厚さに、上巻だけ借り、引き込まれて下巻も続けて読みきった。面白く、内容もよく練られており、何よりも作家の力量を感じた作品だった。偽札を作り、復讐するという話だ。印刷、用紙、コンピューター、全てによく調べて書いたものだと感心する。
 読みながら思いたち、我がスキャナーで一万円札をスキャンしてみた。なんと、お札はコピーできないように始めから設定してあるのだ。知らなかった。確かに、精度の高いコピー機であれば、パッと見ならほぼ本物と同じものが作れるからだろう。面白い本に当たるとほんとに嬉しい。時間があっという間に過ぎていく。


   この湖で泳いだこともある


 全く別の話だが、映画の名曲「ひまわり」は、耳にタコができるほど聴いたし、聴かされた。その映画を初めて見た。あのソフィア・ローレンとマルチェロ・マストヤンニの名作だ。広い台地に一面に咲くひまわりが印象的だった。戦争による悲劇が主題だが、いまのウクライナのこともあり、タイムリーなBSでの放送だった。戦争の悲劇は様々なところで語られたり、作品にもなったりするが、一向に戦争はなくならない。人間とはなんと愚かな生き物なのだろう。ソフィア・ローレンは、すこしあのモナリザに似ているように思ったし、リュドミラ・サベーリエアという凄い美人も出ていた。戦争は、どんな美人も蹴散らしていく。


   生家の近く

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