第241話 魂のオーケストラ

文字数 548文字

 ドキュメントを見て、感動して涙ぐむことは嬉しいことだ。自分はいったいどんな時に感動するのだろう。すこし、客観的にその時のこころの状況を観察することも大事なことかもしれない。
 昨日、「必ずよみがえる! ~魂のオーケストラ 一年半の闘い~」を見た。東京フィルが、コロナ禍で生き残るための苦闘の闘いのドキュメントだった。クラシックはあまり詳しくない。東京フィルハーモニー交響楽団が日本で一番古い楽団だとは知らなかったし、自主運営の楽団だとも知らなかった。演奏会が開かれなければ、収入がないわけだから苦しくなって当然のこととなる。休演の間にも楽団員の給料も払う必要がある。長く続けば、楽団の閉鎖、解散、団員は路頭に迷うだろう。



 そんな中での、楽団職員の奮闘や、名誉音楽監督を務めるチョン・ミョンフンを迎えて、共に交響曲を創りあげていく楽団員の心からの嬉しさが伝わってきた。
 クラシックといえば、N饗ぐらいしかすぐには思い浮かばないけれど、日本にはオーケストラが37もあるとか。この時期、筆舌に尽くしがたい苦しさがあるのだろうと想像できる。クラシックを志す人の夢と現実は、予想以上に過酷なのだ。この時期、芸術が不要不急といわれることは辛いことだと思う。芸術家は富を得るためにそれを志していないだろうから。



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