第608話 老年、男と女の違い
文字数 392文字
高齢に直面するものにとって、残りの人生で何か些細なことでも一つのことを成し遂げたいという思いは、小説の中にも一つの主題としてよく描かれている。老年の大きな願望かもしれない。と言って、いまさら大それたことを願っているわけではない。これは人間として、男としての、ある種の承認欲求なのだろうか。自分はまだここに生きているんだという世間に対してのジェスチャーなのかもしれない。
そういう点でいうと、そばにいる妻には全くその傾向が見られない。そのあたりが男と女の違いなのだろう。日々楽しく、何事もなく日常を暮すというのが最大の望みであるかのようだ。長年一緒に暮していてもやはり男と女の違いは歴然とある。言わば、現実か夢想かという違いなのだ。男はいつまでも子供っぽいのだ。
我が夫婦もようやく結婚五十年を迎える。ささやかな妻へのお礼として、二泊三日の四国旅行の予約をした。牧野植物園が楽しみだ。
そういう点でいうと、そばにいる妻には全くその傾向が見られない。そのあたりが男と女の違いなのだろう。日々楽しく、何事もなく日常を暮すというのが最大の望みであるかのようだ。長年一緒に暮していてもやはり男と女の違いは歴然とある。言わば、現実か夢想かという違いなのだ。男はいつまでも子供っぽいのだ。
我が夫婦もようやく結婚五十年を迎える。ささやかな妻へのお礼として、二泊三日の四国旅行の予約をした。牧野植物園が楽しみだ。