第360話 「アンネの日記」

文字数 444文字

 「アンネの日記」を見た。タイムリーな放送だと思い、3時間の長編を見続けることができた。あまりこの手の映画は苦手なのだが、今のウクライナのことを考えれば、見なくてはと思ったことも確か。マウリポリの製鉄所の地下にいる人たちは、まったく同じような目に今もあっているのだ。信じられないことだが、これも現実だ。



 映画の主題である言葉が、ラストにアンネの口から発せられた。「人間は本質的に善であると信じたい」。世界中のほとんどの人が今思っていることだろうけれど、人間にとって難しい永遠のテーマだろう。現実の世の中には、善もあり、悪もある。片方だけで何事も存在しないのが世の中の常だ。プーチンの所業を悪だと言うウクライナの人、プーチンの言葉を善だと思うロシアの人がいる。
 人間の心の中には、善と悪が共存しているということを誰しもが分っている。人間の集合体である世界にも同じことがいえるのだろう。世の中には、絶対の悪や善は存在しない。理性が本能に負ける姿が良く見られるのも現実の世の中だ。


   倉敷にて

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