第543話 文化の日

文字数 391文字

 公民館活動の文化祭は、地域だけの、同好の士だけの、ささやかな慰めあいの集まりなのだなと思った。でも、それに出品する人にとっては、一年に一度のハレのお披露目の場でもある。大きく言えば、国をあげての「文化の日」の一環の行事なのだが、参加者の一人としての正直な感想を言えば先のとおりなのだ。


    貴船神社にて

 作品の撤収のために会場に行くと、凄い人が狭いところに集まっている。盛況なのだと思いきや、作品を出品した人たちが集まっているだけのことだった。昼間に顔を出した人がそばでしゃべっていた。「昼間はガラガラだったわよ!」、と。「文化の日」とは、上は、文化勲章を陛下からいただいた人に始まって、下々はお互いがお互いを褒めちぎりあう日なのだとつくづく感じてしまった。
 6日の日曜日には、地区の小学校で、ご近所の人たちが見てくれそうなミニの文化祭が残っている。自分はもう疲れてへとへとだ。



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