第191話 藤井新竜王

文字数 445文字

 藤井新竜王が誕生した。新聞にも様々な賞賛の声が上がっている。
 盤上に真理追う、勝敗超え考え抜く「研究者」、考える力、常人離れの「全集中」、将棋を社会の関心事に押し上げた、などなど。

 そんな中で、昭和の大棋士、中原16世名人が興味深いコメントをしている。「盤上で人間の無限の可能性を示してくれる藤井さんの将棋を見られる時代に生きていることは幸せなことです」と。大名人にこういうコメントを言わせる凄さが藤井聡太にはあるのだろう。

 話は全く変わるが、私のようなヘボ将棋が上級者と指すと、よく経験することがある。局面は一見いい将棋を自分は指しているように見えて、何とかこの戦局を打開したい思いで指した手、それで墓穴を掘ることがよくあるのだ。気が付いたら、相手の思うように動かされていると気づく。もうその時は万事休す。勝負は終わっている。相手の掌の上で遊ばれていたのだ。

 最近の藤井の将棋はこんな状況で終局することが多いように見える。相手の棋士には失礼だが、昨日の順位戦B1対局もそのように見えた。



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