第347話 池田の町
文字数 594文字
雨が降り出しそうだったが、昼までは持ちそうだ。川西の駅前から池田に向かって歩いた。何度も何度も歩く、通いなれた道だ。池田は城下町なので少しは風情が残っており、昔からのアーケードのある商店街も残っている。ゆっくり、まったり歩くうちに何かを見つけ出せそうな楽しみがあるのだ。駅前の公設市場は閉鎖されており、ビルかマンションに変わるのだろう。この公設という言葉も、もう見られなくなっていくネーミングだろう。その先に、眠眠の看板を見つけた。ランチで店を探すのも、ウオーキングの大きな楽しみの一つだ。迷いながら店を選ぶ。いい選択のときもあれば、失敗の時もある。店を出た後、夫婦でその感想、評価を下すのだ。
この眠眠の看板を見て、迷いも何もなく気がつけば店に入っていた。生2杯と餃子3人前と自然に注文していた。生がうまい。餃子が焼けるまえには、野菜炒めと春巻きを追加注文する。身体の中の記憶にあるとおりの眠眠餃子が出てきて、久しぶりに懐かしさと美味しさを満喫した。落ちつく間もなく、ぞくぞくと客が押し寄せ、タイミングよく店を出る。いつもよりは、贅沢な出費だったが、それはそれでいいのだ。納得の出費を悔やんだりするような余生は送りたくない。
今は町に様々な餃子があふれているけれど、やはりこの眠眠の餃子は自分にとっては特別なものだ。大学時分に、連れられていった曽根崎の眠眠は何か青春の味に思えるのだ。
この眠眠の看板を見て、迷いも何もなく気がつけば店に入っていた。生2杯と餃子3人前と自然に注文していた。生がうまい。餃子が焼けるまえには、野菜炒めと春巻きを追加注文する。身体の中の記憶にあるとおりの眠眠餃子が出てきて、久しぶりに懐かしさと美味しさを満喫した。落ちつく間もなく、ぞくぞくと客が押し寄せ、タイミングよく店を出る。いつもよりは、贅沢な出費だったが、それはそれでいいのだ。納得の出費を悔やんだりするような余生は送りたくない。
今は町に様々な餃子があふれているけれど、やはりこの眠眠の餃子は自分にとっては特別なものだ。大学時分に、連れられていった曽根崎の眠眠は何か青春の味に思えるのだ。