第24話 高齢になって

文字数 698文字

 高齢になって、誰しもが考えそうなことが三つある。全ての人がというわけではないけれど、比較的頻度の高いことだろうと思う。三つとは、<からだ>のこと、<日々をいかに>過ごすかということ、そして<世の中とのつながり>のことだ。
 からだのことは、一々心配しなくても自然に衰えてくるだろうし、そのための薬とかサプリなどの宣伝がテレビをひねるといつもやっている。二つ目の日々をいかに過ごすかは、重要なことだと思う。それを考えておかないと、時間をもてあまし、気が狂いそうになるかもしれない。一日は途方もなく長いのだ。仕事にかまけていた時間がそっくり抜け落ちて、自分に向けて襲ってくる。三つ目の世の中のつながることは、案外と忘れがちになりそうだけれど、大事なことだ。特に男性は、退職と同時に世の中とのつながりがぷつりと切れてしまう。OB会や昔の旧友との飲み会や交友などはいつまでも続くわけではない。あったとしても、月に一回程度のことだろう。ならば、新しいつながりを求めていかなくてはならないのだ。これは全く自由意志のことなので、絶対ということではないところが曲者だ。自分次第のことなのだ。その点、女性は心配ない。だから長生きするのだ。平均寿命がそれを証明している。
 高齢者にとって覚えておいて損のない言葉がある。「キョウヨウとキョウイク」だ。「教養と教育」ではない。「今日の用事と今日の行くところ」なのです。この二つを作っておくことは、自分を救うことになる。これを日々やっておかないと、長―い毎日に途方にくれることになってしまう。
 自分はこれらのことに対してどうだったのか。折りをみて書いてみたいと思っている。
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