第243話 父親と母親

文字数 457文字

 この歳になると、男の自分にとっての父親と母親の違いが少し分かるようになってくる。どちらも自分にとっては親なのだが、やはり特性が違うらしい。だからいいのかもしれないし、片親で育つ人もいるわけで、その影響を受けて育つ子供にとっては大きな問題だろう。
 男にとって、父親は乗り越える存在であると同時に、競争相手でもある。競争相手には勝たねばならぬ。そのためには、はむかう力も必要だし、喧嘩に負けない力がいる。自分の従兄弟二人は、男親とうまくいかず、喧嘩して家を出てしまい悲劇を生んだ。今の自分にとっては、その両者の気持ちが少し分かるような気がする。



 それに比べて、母親とは何と素晴らしいものであるのだろう。いつも全面的な味方であり、応援者でもある。全てを許してくれる存在であったように今では感じられる。二人の息子が今でも母親を(家内)慕っている気持ちがよく分かる。息子達が「おかん!」という言葉に少し嫉妬心を父親は抱く。
 みなが皆、同じ状況ではないだろうけれど、両親の持つ意味は子供にとってとてつもなく大きな存在なのだ。



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