第３４０話　大本営発表

　ロシアのウクライナ侵攻から、世界中が大きくざわついている。当然のことだと思う。我が国も含めて、世界には何が起こっても不思議ではない状況にあると言っていいだろう。昨日も、ロシアによる日本を威嚇する目的でのミサイル実験が日本海で行われたという。そのニュースがネットによって知らされ、多くの人がそのニュースを閲覧したのだが、何故かしばらくすると、その関連情報が小さくなってしまった。何かの意図を感じてしまった。日本にとっては時節がら大きなニュースであるはずなのにと、違和感を感じざるを得なかった。
　日本は先の大戦以来、戦争には反対する、参加しないという立場をとってきた。しかし、今はそれが許されない、そんな独りよがりの理屈は通らないということが、今回の一連の事実が明らかにしてくれた。我が国のそばには北朝鮮をはじめ、中国やロシアが存在しているのだ。
　どうも、我が国は戦争関連の重要な情報は、国民に公に知らされていないように感じる。戦争に対するアレルギーが政府にも国民にも存在しているようだ。国の軍事力、防衛力、抑止力、日米安保の詳細などなどを、正確に知っている人は少ないのではと思う。自分もまったくその一人だ。
　もうそろそろ如何に国を守るかについて、国民的議論を公に始める時が来ているように思う。二度とあの大本営発表があってならない。