第285話 山口恵梨子

文字数 537文字

 山口恵梨子女流二段が、最近テレビやメディアに出てこないと思ったら、本来の将棋で頑張っているようだ。現在、勝率も7割を超えたらしい。清麗戦予選トーナメントで伊藤紗恵三段を下し、決勝に進出したようだ。これに勝てば、タイトル挑戦となる。




 歯切れのいいトークと持ち前のキャラでテレビ等に引っ張りだこだったのに、どうしたのかと思っていた。本筋の将棋に邁進することに心を入れ替えたのだろう。やはり勝負師は勝たねばならない。勝たなければ将棋のプロをめざした意義が失われてしまう。メディアにちやほやされても、言わば使い捨ての世界だ。そのあたりに気付いたのだろうが、その要因は昨年から始まった女流順位戦での不甲斐なさにあったのではないかと想像する。A、B、C、Dとあるランク最下位Dに沈んでしまったのが発奮材料になったようだ。プライドが打ち砕かれ、お尻に火が付いたのだ。塞翁が馬、この機会を逃がすな。才色兼備の彼女が強くなれば、鬼に金棒だ。これからの彼女の活躍が楽しみだ。
 藤井聡太に席巻されている棋士達にも、このように発奮する若手の台頭が望まれる。藤井一強では面白くないのだ。先輩棋士たちが、藤井を誉めそやしてばかりいて恥ずかしくないのだろうか。藤井を引きずり落とす棋士の出現を期待する。



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