第126話 9.11から20年

文字数 467文字

 誰しもが衝撃的場面に立ち会うことは、極めて少ないことだろう。自分にとっては、阪神大震災に遭遇したことぐらいしか頭に浮かばない。こういうことは無いにこしたことがないのだ。
 しかし、スマホの普及によって、誰もが世界で起こるリアルな映像を見る機会が急増している。9.11から20年、あの衝撃的映像、まるで映画のような映像は、こういうことが現実的に起こるのか自分の目を疑った出来事だった。
 昨日の新聞には、あの瞬間に90階のオフィスにいた地銀支店長の英断による脱出劇のドキュメントが時系列に掲載されていた。その感想を軽はずみに言葉にすることさえはばかれる出来事だったのだ。このドキュメントが日の目を見るのに、20年という歳月が必要だったのかもしれない。その心情は、少し自分にもわかる。

 東北大震災の津波の映像、湾岸戦争での夜間のピンポイント爆撃の映像、本年7月の鎌倉地域のがけ崩れの映像などは、一生忘れることが出来ないだろうと思う。ただ、これらの映像が当然のように誰の目にも触れる機会が増えている功罪は、相半ばすることだろうとは思うのだが。



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