第533話 ブーニン

文字数 556文字

 「それでも私はピアノを弾く」を見た。ブーニンと日本人の妻との二人三脚で闘った復帰への様子がよく描かれていた。こういう長時間かけてのドキュメントはNHK以外では考えられない。視聴料金の意味があるというものだ。
 1985年のあのショパンコンクールは、テレビで見ていて感動したことを覚えている。ブーニンの圧倒的な演奏が印象的だった。上手く引けるだけでは駄目なのだ。聴衆を感動させるかどうかに一番のポイントがあるというのがいい。ピアノが全く分からない自分でもそれだけは分かるような気がする。


    西国街道を歩いたこともあった

 それにしても、中で描かれていた今のロシアにかぶる亡命への状況が少し理解できたことは収穫だった。音楽や芸術、スポーツなどの有名人は、国の宣伝に酷使されるという搾取の実態が感じられ、それが共産主義の本性であることが理解できた。亡命とはどんな形で行なわれるのかは分からない。ただ、命をかけた逃亡であることだけは確かなことだろう。それまでの終始監視の目の中で暮すという経験はそれを経験したものでないと分からないことであろう。
 中国やロシアの社会主義や共産主義に共通のことであろう。中国に組み込まれたくない香港や台湾の人々の気持ちが少し理解できた。
  

   椿の本陣はその中でも要衝のとことろであった

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