第563話 藁をも掴む

文字数 875文字

 藁をも掴む思いで、水彩の先生紹介の皮膚科へ行く。皮膚科3件目への挑戦だ。9時の開院時間に行くともう7~8人が待っていた。受付でどれぐらいの時間がかかるかと問えば、2~30分ぐらいという。一件目の皮膚科では、同じような状況で2時間待ちだと言われていたからだ。それならと受診を申し込む。午後に予定があったので、あまりに時間がかかるようだと止めようと思っていた。 
 事前のネットでの印象ではあまりにいいものではなかった。口コミには、あまりいい評価がなかったからだ。待つこと20分、名前を呼ばれる。まことにスピーディだ。やはり先生が若いからだろうか。先生のてきぱきとした声が小さな医院の中を駆け回っている。
 先生の前で、今までの経緯と現状を説明すると、先ずは見せてくれという。重症の足とお腹をめくって見せると、「これは痒いだろう、先に治療してから説明しよう!」と言う。別室で若い女性スタッフの前でパンツ一丁になり、紫外線治療を受け、痒み止めの液を前身に塗ってくれる。気持ちがいい。ただあまりにも狭い空間での作業(着替えも含めて)なので、もう少しゆったりとしていればと我がまま勝手な不平が出る。


   何気なく吊られたクリスマスの飾りがいい

 先生の説明は、要所を捉えてクリアーだった。印象に残った言葉が、「一緒に頑張って治そう!」「任せてくれ!」だった。今までの薬を代えていいかと言われる。この際、先生にかけてみようという思いになってしまった。受診後に袋一杯の様々な薬剤や塗り薬をもらって帰る。部位ごとに分けた薬剤と痒み止めが嬉しい。昨晩は、いままでになかったほど、掻くことが減った。掻かないことがこの病気では一番大事なことなのだ。痒いところや発疹への薬剤が的を得ているように思えた。今朝起きて、今までになく快調であることを自覚する。暮れまでにもう一度着てくれと先生は言っていた。喜んで行かせてもらおうと思っている。結論を出すにはもう少し時間がかかるだろうが、今のところは、予想に反していい調子だ。このまま快方に向かってくれ!


   次に描きたいと思っている風景

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