第6話 御三家

文字数 292文字

 昭和40年代、新卒で入った会社は三大住宅メーカー(御三家)の一つだった。そのころ、会社は売り込みに来ていたセキスイやダイワハウスなどのプレハブメーカーをあざ笑い、馬鹿にしていた。家は瓦葺本格木造建築、風呂はヒノキ風呂かタイル張り、それが当然の常識だった。ペラペラのプレハブや樹脂の風呂などは、子供のおもちゃのような感覚だったのだ。
 会社には、別にレコード会社があり、「星影のワルツ」の千昌夫が所属しており、五木ひろしのデビュー会社でもあったのだ。それから55年、時代はとてつもなく変化し、なつかしの御三家の存在はない。今、家といえば、セキスイやダイワハウスの名を知らない人はいない。
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