第１６７話　遠くの親戚より

　今日の新聞に、米が危ぶむ韓国の「反日」という記事があった。日本はずっと中国や韓国、北朝鮮と仲が悪い。様々な要因が重なり合って今の状況があるのだと思う。遠くの親戚より近くの他人という言葉もある。何とかならないのだろうかと思う人も多いのでないのだろうか。政治の問題だと言ってしまえばそれまでなのだが。
　顔やかたちから見ても、日本とこれらの近隣諸国とは同類または親戚とみられても仕方がない。なのに、戦後は概ねうまくいっていない。でも、戦争でコテンパンにやられたアメリカとはうまくいっている。遠く離れたアメリカと仲がいいし、日本の存立基盤である日米同盟の相手なのだ。



　一方、日本の歴史が認識されたころから、中国や朝鮮とは人々の行き来があったし、日本の礎に欠かせない国だったのだ。先の戦争が、計り知れない影響を及ぼしているのがわかる。日本が歩み寄ろうとしても、いつも過去の事が何度も持ち出され、一向に前に進まない。そういう意味では戦後の処理が済んでいないと言いうことになるのだろうか。こちらは法律的に処理済みと思っていても、向こうにとってはそうは思っていないことが根底にある。
　さてさて難しい問題だ。立場の違いはどこまで行っても相いれない問題なのかもしれない。今や隣国というより、間違えば敵国になりかねない状況なのだ。