55歳からのハローライフ (2014/5/3)

文字数 476文字

2014年4月10日初版
幻冬舎文庫
著者:村上龍



5作からなる中編集、タイトルからもわかるように
人生のラストステージに立ち向かう男女の姿が描かれていて、
結構 身につまされてしまった:
①「結婚相談所」:離婚した女性が人生を終わらせるための伴侶を選べるのか
②「空を飛ぶ夢をもう一度」:中学時代の同級生がホームレス、彼の悲哀を共感できるか
③「キャンピングカー」:定年後の計画が崩れてしまうとき、あなたはどうする
④「ペットロス」:愛犬だけしか愛することのできない老後に耐えられるのか
⑤「トラベルヘルパー」:老いらくの恋なんてものは、本当に存在するのか

村上龍さんも62歳、本篇には身近な息遣いさえ感じられる。
5作品に共通するのが「飲み物」、
紅茶、中国茶、珈琲、ミネラルウォーター、日本茶が小道具として登場する。
切羽詰ったときには、何か「飲み物」を手にして落ち着くといい・・・
というのがコンセプトのようだ。
ちなみにタイトルにあるのは「ハローライフ」であって「ハローワーク」ではない。
55歳を象徴とした高齢者の人生紹介所のような作品である、
まぁそのままの解釈ではあるが。

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