おまじない (2021/5/27)

文字数 612文字

2021年3月10日 第1刷発行
西加奈子
ちくま文庫



評判の短編集(という新聞広告)のタイトルは「おまじない」、なんだかおもしろそうだと思った。
文庫を開くと目次が最初に目につく、当たり前である、
「目次 後に書かず、後書き 先に書かず」ってね。
目次の短編タイトルに「おまじない」がなかった?
8編の短編のテーマが「おまじない」になっているのだろう、きっと。
ちょっとだけ、短編を読み込む意気込みに圧がかかった気がする。
8編を読み終えてその一編それぞれにおまじないの言葉があったことに気づいた。
相変らず西加奈子さんお手管は素晴らしい、手管に嵌まって さあ大変…ではなくて
ほっこりした。

1.「燃やす」 母親の叱責に戸惑い続ける少女が出会った 燃やすオジサン。
2.「いちご」 いくぶん薹の立ったモデルが久しぶりに遠い親戚のいちごづくりの
   老人に会う。
3.「孫係」 完全無欠の祖父と一か月同居することになった孫娘。
4.「あねご」 大酒のみの自称ブス女がキャバクラでやさしい中年男に出逢う。
5.「オーロラ」 パートナーとアラスカに旅するゲイの女。
6.「マタニティ」 妊娠したことで結婚を迫っていいのか迷うネガティブアラフォー女。
7.「ドブロブニク」 自制心の強い演劇業界の女がフィンランドに旅して。
8.「ドラゴン・スーパースプレックス」 個性的すぎる曾祖母、祖母、母と中学生の私。

第8エピソードだけではなく各篇におまじないが仕込まれていた。
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