キング・オブ・クール (2013/12/3)

文字数 502文字

2013/8/25 初版発行
著者:ドン・ウィンズロウ
訳:東江一紀
角川文庫



小説形態の革新と言われた「野蛮なやつら」の前日譚だ・・・と言われても??
「野蛮なやつら」はオリバー・ストーン監督で映画化されているが、
この時スタッフにけしかけられて本作を創作したという裏話も聞こえている。

「野蛮なやつら」ではベン、チョン、O,の男女三人組が、まさにクールに死んでしまう。
彼らの前日譚が「クールの王様」…今更ながらだねと、少し手を付けるのをためらっていた。
主人公がクールに死ぬ物語を読んだうえで、その輝かしいかっての日々をみるのも忍びなかった。

読んでみて、ビックリ。
この作品は、ドン・ウィンズロウの歴史館のような作りだった。
野蛮な三人に加えて、彼らの親世代・・・ヒッピー世代、の物語が交錯する。
親世代では、あの名作「犬の力」の麻薬戦争が再演され、
また「ボビーZ」や「フランキー・マシン」その人たちまでもが客演している。
(そういえば「ボビーZ」に主演したポール・ウォーカーが亡くなった、無念)
ウィンズロウファンでないとこのエッセンスは愉しめないかもしれないが、
逆にこれはウィンズロウワールドへの強烈な入門編になるかな?
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