マルティン・ベック シリーズ【蒸発した男】 (2013/9/25)

文字数 295文字

1966年発表、1977年角川文庫初版
著者:マイ・シュベール&ペール・ヴァール
訳:高見浩



シリーズ第2作目にして、いきなりベックはハンガリー、ブタペストに海外出張する。
スウェーデン人ジャーナリストがブタペストで消息を絶った。
政治的な混乱も予期できるためベックがその調査を命じられる。
この背景には当時の東西冷戦があり、類似した事件が実際にも起きて
大きな国際問題になったこともあったようだ。
物語では、ベックは現地の警察の協力を得るわけにもいかず、独力で無力な調査を続ける。
当初何やら観光小説の感もあり、ミステリー界から遠ざかっていく懸念もあったが、
終盤に大きなカタルシスと謎解きが用意されている。
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