ほんとうの花を見せにきた (2014/10/7)
文字数 380文字
2014年9月25日 第1刷
著者:桜庭一樹
文藝春秋
半村良、小松左京のSFエッセンスも感じられる、少年少女ファンタジー。
なにやら、古臭い伝奇小説だが、桜庭さんの文章が輝くので、
古臭さは一気にピカピカになってしまう。
素材は「吸血一族」、古くは中国にて生息していたが、
文化大革命で一部が日本に移民してきた。
・・・という設定で、日本でバンブー(竹吸血鬼)に育てられる男の子の物語が中編、
その前後のお話が、短編で2本、計3編で構成されている。
「私の男」でも使われた形式だけど、最後の短編があとのストーリーの発端になっている。
最初の2編では、そのファンタジーを存分に楽しんで、最後に大いに泣かされる。
平易なことばで、さりげないシーンを切り取ってくれる文章が好きだ、
今作でも随所にそれを味わえる。
そして壮大な歴史の流れも楽しむことのできる、中・短編連作。
カズキストは必読だ。
著者:桜庭一樹
文藝春秋
半村良、小松左京のSFエッセンスも感じられる、少年少女ファンタジー。
なにやら、古臭い伝奇小説だが、桜庭さんの文章が輝くので、
古臭さは一気にピカピカになってしまう。
素材は「吸血一族」、古くは中国にて生息していたが、
文化大革命で一部が日本に移民してきた。
・・・という設定で、日本でバンブー(竹吸血鬼)に育てられる男の子の物語が中編、
その前後のお話が、短編で2本、計3編で構成されている。
「私の男」でも使われた形式だけど、最後の短編があとのストーリーの発端になっている。
最初の2編では、そのファンタジーを存分に楽しんで、最後に大いに泣かされる。
平易なことばで、さりげないシーンを切り取ってくれる文章が好きだ、
今作でも随所にそれを味わえる。
そして壮大な歴史の流れも楽しむことのできる、中・短編連作。
カズキストは必読だ。