レッド・オクトーバーを追え (2013/11/1)

文字数 641文字

1984年発表 1985年文春文庫第1版
著者:トム・クランシー  訳:井坂 清



1か月前の10月1日、66歳の若さで亡くなった作者トム・クランシーに哀悼の意を表して、
還暦文庫から取り出した。
この作品はソ連のミサイル原子力潜水艦(レッド・オクトーバー)が
アメリカに亡命(?)するという壮大な発想で書かれている。
この後、軍事シミュレーション小説(ゲーム)というジャンルを創設した意味でも
エポックメイキングな作品である。
アメリカでは爆発的ベストセラーになった。

物語は、レッド・オクトーバーの艦長ラミウスと
迎え待つCIAアナリスト ジャック・ライアンが中心となり、
ソ連のすべての潜水艦、水上艦、アメリカ側のすべての海軍戦力が大西洋で対峙する
緊迫した中で進んでいく。

軍事シミュレーション小説の面目躍如たる、ホワイトハウスとクレムリンの描写も詳細だし、
多数登場する軍人、官僚、スパイも手抜きなく描かれている。
「ノンストップ、ジェットコースター小説」の先駆けだった。

1990年にはショーン・コネリー(ソ連艦長)主演でシネマにもなった。
またハリソン・フォード主演でジャック・ライアン シリーズも作られた
(「パトリオットゲーム 1992年」 「今そこにある危機 1994年」)
その後もベン・アフレック(ジャック・ライアン)で「トータル・フィアーズ 2002年」 、
今旬のクリス・パインで「エージェント・ライアン」が来年公開予定である。
左様にジャック・ライアンはアメリカの「身近な」ヒーローなのであろう。
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