世界史の針が巻き戻るとき (2020/6/29)

文字数 803文字

2020年2月28日 第一版第一刷 3月24日 第一版第三刷
著者 マルクス・ガブリエル  訳 大野和基
PHP新書



日本の素人読者のためにわかりやすい言葉で語られた入門書・・・とはいえ最先端の哲学を語るには少々脳みそが萎んでしまった僕なので、ここでは本の表紙裏にある内容紹介をなぞらせていただくことにする。 以下引用:

「哲学界のロックスター」と称され、世界中から注目を集めているドイツの哲学者、マルクス・ガブリエル。彼が提唱する「新しい実在論」は、何が真実なのかわからなくなった「ポスト・トゥルース」の時代において、「真実だけが存在する」ことを示す画期的な論考とされる。本書は、気鋭の哲学者が日本お読者のために語り下ろした、スリリングな対話と提言を収録。 全世界に起こりつつある「5つの危機」を取り上げ、「新しい実在論は世界をどうきているのか」を様々な観点から描き出す。哲学的視点から世界の現在と未来を見通す知的興奮に溢れる1冊。
引用終了:

ちなみに付け足すと、
5つの危機とは、「価値の危機」、「民主主義の危機」、「資本主義の危機」。「テクノロジーの危機」、「表象の危機」であり、至る所に僕自身には耳の痛い話が鋭く解説される・・・
民主主義とは、頭に浮かぶことなら どんなたわごとでも口にできるのが民主主義だと思っているが、でもそれは民主主義ではなくフェイス・ブックだ!
ガブリエルは返す刀で、SNSの非民主主義な性格がいかに危険かについても論考する。
資本主義の危機は国民国家の成立とともに始まった以上、グローバル経済はグローバル国民国家の存在なしでは成立しない。
資本主義が悪に移行しないために「コ・イミュニズム co-immunism (ともに免責し合う主義)」を取り入れた企業が持続可能な超巨大企業になる。

などなど、全スピーチ(全頁)にガリルエルの知性が輝き飛び散る、やっぱり哲学界のロック・スターに違いない。

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