つながる図書館 (2014/2/22)

文字数 620文字

2014年1月10日第1版
ちくま新書
著者:猪谷千香



最近「図書館」に興味を抱き始めている。
正直に言えば僕は「アンチ図書館派」かもしれない。
小学生の時小さな学校図書室蔵書を制覇した以降、ほとんど図書館とは縁がない。
本を所有するのが好きなのだ、単純である。
余裕もないくせに、せっせと本を買う。
反面、図書館は「無料貸本屋」のことなどと非難し、
あるべき姿とのギャップにに悲観している。

本書は「公共図書館」の現状と未来の優れた考察に満ちていて、
今までの自分の思い込みに爽やかな一撃をもらったようだった。

今、全国の公立図書館で大きな変化が起きていることを知っているだろうか?
貸出時間が大きく延長し、24時間対応のところがあるそうだ。
自動貸し出し機なんてのもあるそうだ。
デジタルアーカイブ機能とやらも充実してきていて、
しっかりとネットワーク体制も確立されているそうだ。
今、図書館は地域の情報拠点として、また過疎地区の「まちおこし」としての役割を
期待されている。
もはや、教育、文化を担う施設だけの施設として存続することはむつかしい。
本書では、全国のユニークな図書館の実態がレポートされている:
千代田図書館、武蔵野プレイス、島根県立図書館、武雄市図書館、伊万里市民図書館、
青空文庫、飯能市立図書館などなど。

地方分権の余波で予算が大幅に削減され、その代替として登場した「指定管理者制度」
・・・つまりは民間委託の功罪もこれからの評価になる。
今、図書館が面白そうだ。
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