その女アレックス (2015/1/9)

文字数 593文字

2014年9月10日 第1刷  2014年12月15日 第7刷
著者:ピエール・ルメートル 訳:橘明美
文春文庫



想像を絶する事件展開に唖然となった。
こんな経験は正統ミステリーではあまりない。
本作はパリ警視庁の捜査班物語、どの時代でもどの地域でも「ポリスストーリー」は人気者なのだろう。
しかし、87分署(ニューヨーク)、マルチンベック(ストックホルム)、姫川玲子(東京)では決してお目にかかったことのないカタルシスが味わえる、ろんフランスの古典「メグレ警視シリーズ」にもなかったような。
ストーリ展開そのものが「想像絶」のため粗筋すらお伝えしない方がいいと思うが、読者が振り回される歓喜に浸ることは間違いない。
実はポリスストーリシリーズとしてすでに4作が刊行されているとのことだが、
日本では2作目の本作がデビュー作となった。
主人公は身長145㎝の警部、部下には億万長者の貴族、究極の吝嗇家、
そして上司には心を通じた警視という、まぁ ありがちな設定になっている。
この捜査チームメンバーの独特のエピソードが散りばめられていて興味深いのだが、
それも定番。

今回の事件では「アレックス」という謎多き女性に警部以下チーム全員が振り回されてしまう。
その展開が実のユニークなので、僕も振り回されてしまう。
ベストセリング ミステリーの評判は真実だった。
ポリスストーリー、ミステリーファンの方にはぜひお勧めしたい。
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