幸運の25セント硬貨 (2014/1/25)

文字数 416文字

1994年初版、2008年大12版
新潮文庫
著者:スティーヴン・キング  訳:浅倉久志



毎日新聞書評「縁起のいい本」2作目。
直近でキングさんの「11・22.63」に心酔したところだったので、期待してしまった。
本作は短編集の2分冊の1冊、7作が収められているが、
表題の【幸運の・・・】は最終作で22ページの超小品だった。
この作品だけが、実はホラーではなく、
あとの6作はバリバリの本格ホラー短編集となっている。
  
ホラーが苦手なのは、読んでいて作者にの意図にまんまと引き込まれ
手、背筋が冷えてくるのはいいのだけど、
その際には後ろに振り向けなくなるのが情けないからだ。

今回も、その「後ろ振り向けない症候群」に随分と悩まされてしまった。
ホラーのタイプはキングならではのバリエーションに富んでいて、
当然ながら退屈することはなかった。
肝心の「縁起のいい話」についての感想としては、幸せとは今のままでいい、
ゼロのままで…と言う達観に 賛同した次第だ。
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