呪文 (2015/9/29)

文字数 393文字

2015年9月30日初版発行
著者:星野智幸
河出書房新社



星野智幸作品とは初めての出会いです。
桐野夏生さんが絶賛するには・・・
「この本に書かれているのは現代日本の悪夢である」とのこと。
捨てておくわけにもいかなかった次第です。

物語は、高齢化に伴い衰退してきた私鉄沿線のある商店街に現れたカリスマ指導者がささやく希望と、その裏にある毒。
隣町の高級商店街に刺激されて問題の商店街も新規店舗、リニューアルが試みられるもののかえって廃業も増えている。
若き起業家が提案したのは、商店街の結束、規律と義務を厳しくして商店街全体の繁栄を図ることだった。
そのために作った自警団のような組織、人間のクズを再利用する意図だったのだが・・・・・。

「クズの道というは、死ぬここと見つけたり」と叫んで決起するクズたち。
富のみならず、人生そのものにまで大きな格差が生じている日本、
かくなるうえは「クズ道」を信奉するかな。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み