終点のあの子 (2014/1/31)

文字数 417文字

2012年4月初版
文春文庫
著者:柚木麻子



柚木ワールドがあまりにも心地いいもので、
この際彼女のデビュー作「フォーゲットミー、ノットブルー」他3作を収録した短編集も読む。
こちらも短編4作の連作で描く、有名女子高校生の本音。
4作とも一人称が変わり、
その彼女たちが同じ経験を4個の視点から眺めるという形式になっていて、
湊かなえ流の個人のつぶやきがうすら怖い。

女子校のスターであるビジュアル女王、
一匹狼の才能ある甘えん坊、
平凡から抜け出そうとする平凡な生徒、
オタクを自認する変わり者
・・・・彼女らの想いが噴き出してくる。

夏休み、文化祭、アルバイト、受験、そしてボーイフレンド
・・・僕には想像すらできない目眩く世界がそこにあった。
ちょっと怖くてもの哀しい柚木ワールドもなかなか居心地がいい。
ちなみに後の三作は:
●甘夏
●二人でいるのに無言で読書
●オイスターベイビー
タイトルもシンプルでいて奥が深い、
これらをトータルすると「終点のあの子」に結びつく。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み